介護士の仕事は雇用形態で異なる

介護士の仕事は、正社員かパート職員かという雇用形態の違いによって内容が変わります。パート職員であれば、介護サービス利用者の衣類の洗濯や施設の清掃といった雑用を中心とする生活援助や、利用者の介助といった身体介護が主要な仕事になります。正社員の場合、こうした現場の業務にも関わりますが、それだけではありません。毎日の介護状況について詳細な記録をつけ、ファイリングします。通所施設の場合は、日々の活動と利用者の様子につき毎回報告しなければなりません。

通所施設では、毎回の送迎計画を立てることも正社員の業務です。出席者を確認し、効率的に自宅をまわって開所時間に間に合うよう計画しなければなりません。また、介護士は、定期的に利用者やその家族と面談して、現状について意見を聴取し、介護の改善点を模索する業務も担います。パート職員に介護業務を教えるほか、勤務表を作り労務管理することも、正社員の仕事になります。パート職員から不満が出ないよう、きめ細やかな配慮が欠かせないでしょう。

それから、介護報酬の請求事務も正社員の重要な仕事です。介護の事業所は、利用者が支払う利用料金だけでなく、公的支援を受けることにより成り立っているからです。計算ソフトが開発されてからは、かなり楽な業務になりましたが、利用状況を正確に入力しなければならない点は変わっていません。このほか、介護施設の管理も大切な業務です。衛生面に注意し、緊急時の避難路を確保して消防点検などにも対応できる体制を整えなければなりません。